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発掘

個展に向けてやってみたいものがあり、その材料を先日のアンティーク市でも
いろいろと探したのですがみつからず。
こんな時はと思い立ってMaestroの工房の隣のBeppeさんを訪ねてみる。

Beppeさんはアンティーク家具のコレクターでもあり様々なオークションに
参加していたらしくその工房にはいろいろなものが眠っている。


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80歳を過ぎてもまだまだ元気


こんなものを探していると聞いてみると奥にいろいろあるから見てごらんとのこと。


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Beppeさんも何があるか忘れてしまっている棚


いろいろ探ってみるとちょうど良さそうなものを発見!!

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ホコリまみれで何か分かりづらいが小さな扉が2種類

1600~1700年代のトスカーナのもので教会のベンチなどに付いている収納の棚だったらしい。
この時期のトスカーナと言えば終わりかけてはいるがルネッサンス。
状態も悪くなく金具もオリジナル。
何より木の持っている雰囲気が何とも言えない。

一目で気に入ってしまったので譲ってもらいさっそく工房でひと掃除。

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素材はnoceで糊の跡のある部分は当時の色のままでまわりは日焼けや
gommalacca、ceraで色が少しずつ付いていったもの


そしてもう一つはなんと木象嵌のデザインの跡が残っている。

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もともと象嵌がされていてそれが外れてしまってそのあとに赤い塗装をしたのだろうか?
正確な所は分からないが不思議な縁を感じてしまう。

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新しいものではないが虫食いの穴もかなりあるのでとりあえずは殺虫消毒作業

一つ一つの穴に注射で薬を入れていって大きめの袋に入れて密封状態で2、3日放置します。


さてこれで何をやろうとしているかと言うとこのアンティークの雰囲気を出来る限り
残しつつ新しく木象嵌を入れていきます。

どこかで眠ってしまっているこういったモノ達を掘り起こして新たな道を作る。

私が今一番やりたいことなんです。

今回は大きなモノは持っていくことが難しいのでとりあえず小さな扉でアンティーク・木象嵌の
魅力と可能性を見ていただきたいと思っています。


個展まで残り約2ヶ月。
時間はあまり無いけれど何とか頑張ります。


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by lunapienabytaka | 2011-09-07 18:57 | 修復

望月貴文/Takafumi Mochizuki 2014年、Zouganista(木象嵌細工職人)としてFirenzeに工房をオープン            工房住所:via dei cardatori 20r,Firenze


by lunapienabytaka
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