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箱の魔力

毎月恒例のArezzoアンティーク市。

気持ちいい天気でトスカーナの景色で飽きることなくあっという間に到着。
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山の頂上付近はかなり雪が積もっている様子


象嵌細工のベースになる箱をずっと探していたのですがちょうどいいモノを発見。
値段も手頃なのでとりあえず購入。


その後もしばらく見て回ると目を引かれる箱を発見。

聞くと1800年代前半のトスカーナのもので蝶番のパーツは一度交換されているものの
2つ付いている鍵のパーツはオリジナルとのこと。
大事なものを二人で共有する際にそれぞれが別々の鍵を保管し、二人一緒でないと開けることが出来ないという仕組みらしい。

大事なものを入れていたというだけほぞ組みでしっかり作られている。

値段を聞くと少し高いものの、手が出ない金額ではなかったので交渉をして
値引きをしてもらい商談成立。
箱の魔力_f0204955_2319155.jpg
左のものは比較的新しく、右のものがアンティーク


イタリアに来て様々な家に伺うと豪華な箱を見ることが多い。
モーセの十戒を刻んだ石盤を納めるための箱はとても高貴なものとされているので
そんな名残があるのかもしれない。

人は箱というものに非常に魅かれるものでパンドラの箱や日本では浦島太郎・舌切り雀など
箱の魔力に取り憑かれた話も少なくない。

またプレゼントで同じ中身でも箱によってそのものの価値感が変わったり、宝石を透明の箱で囲うだけで
それが非常に高価なものという印象を与えるディスプレイ効果がある。

とにかく箱には何か不思議な力があるらしい。

私もその魔力に魅せられて購入してみたが今度は自分が象嵌細工という手法でその箱に新たな力を吹き込むという挑戦をしてみようと思う。

箱の魔力_f0204955_2342111.jpg
さすが推定200歳、オーラを感じます

それにしてもイタリアのウォールナットは本当に綺麗である。
なぜ日本はあまり輸入しないのだろうか・・・


http://lunapienabytaka.com

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by lunapienabytaka | 2010-02-08 23:51 | アンティーク市

望月貴文/Takafumi Mochizuki 2014年、Zouganista(木象嵌細工職人)としてFirenzeに工房をオープン            工房住所:via dei cardatori 20r,Firenze


by lunapienabytaka
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